『Redmi Note 10T』がキャリア/SIMフリーで国内発売。スペック情報を過去モデル『9T』と比較。
日本国内ではソフトバンクから発売され、5G対応ながら圧倒的なコストパフォーマンスで人気を博した「Radmi Note 9T」の後継モデルが発表されました。今回もソフトバンクからの展開が予定されており、4/22から発売予定です。ソフトバンク版では4/15、SIMフリー版に関しては4/14から予約が開始されています。
Xiaomiのオープンマーケット(SIMフリー)モデルとしては初の日本国内専用に設計されたモデルで、防水やおサイフケータイなどのガラパゴス機能もそろえています。日本市場へ相当力を入れているのがうかがえますし、こういったモデルの売れ行きが今後のXiaomiの日本展開を占うのではないでしょうか。
今回はRedmi Note 9Tとの比較を主に行います。
デザイン
1枚目がNote10T、2枚目がNote9Tになります。全体的な印象は近いものですが、背面カメラの位置が中央から右側に移動し、逆に前面カメラの位置が右から中央に移動しています。レンズ構成は見た限りトリプルからデュアルに減少しています。
スペック情報
Redmi Note 10T | Redmi Note 9T | |
---|---|---|
OS(出荷時) | Android 11 MIUI 13 | Android 11 MIUI 12 |
SoC | Qualcomm Snapdragon 480 5G | MediaTek Dimensity 800U |
メモリ | 4GB | 4GB |
ストレージ | 64GB microSD | 64GB・128GB microSD |
ディスプレイ | 6.5インチ 2400×1080 最大90Hz gorillaglass3 | 6.53インチ FHD+ 2340×1080 最大60Hz gorillaglass5 |
アウトカメラ | 約5000万画素 F/1.8 約200万画素 F/2.2 深度測定 | 約4800万画素 F/1.79 約200万画素 F/2.4 マクロ 約200万画素 F/2.4 深度測定 |
インカメラ | 約800万画素 | 約1300万画素 |
バッテリー | 5000mAh 18W充電 | 5000mAh 15W充電 |
ネットワーク | 5G対応 Bluetooth 5.1 802.11a/b/g/n/ac(Wi-Fi 5) | 5G対応 Bluetooth 5.1 802.11a/b/g/n/ac(Wi-Fi 5) |
サイズ | 163×76×9.0mm 198g | 162×77×9.1mm 200g |
おサイフケータイ | 対応 | 対応 |
防水 | 対応 | 防滴 |
セキュリティ | 指紋(側面)・顔 | 指紋(側面)・顔 |
価格 | 34,800円 (SIMフリー) | 21,800円 (ソフトバンク) |
全体的には堅実にブラッシュアップしている印象です。基本的な構成にあまり変化はないものの、防水の安全対応や充電速度の向上、90Hzのリフレッシュレートなどといった最近のトレンドや、日本国内で求められがちな機能をそろえています。
しかしながら、すべての点において前モデルより良くなっているとは言えず、「gorillaglassの等級が下がっている」「レンズが減っている」などのコスト削減点もあります。
いかに各部を詳しく紹介します。
SoC
MediaTekからSnapdragonの定番SoCである『Snapdragon 480 5G』に変更されています。Snapdragonの400番台というと性能がかなり低い印象がありますが、このモデルに関してはそんなことはなく、Antutuベンチマークスコアは「28万点」程度です。『Snapdragon 690』に近い性能があり、必要充分かつ安定した操作が期待できます。
ちなみに、9Tの『Dimensity 800U』のAntutuベンチマークスコアは「34万点」程度で比較すると微減になります。
ディスプレイ
流行りの90Hz
解像度FHD+の液晶ディスプレイで、最大90Hzのリフレッシュレートに対応しています。30・60・90と切り替える機能も搭載していますのでバッテリー持ちへの影響も軽微に済みそうです。
画面サイズは6.53から6.5インチに少しだけ小型化されました。ベゼルの幅もあまり変わっているようには見えませんが、十分ベゼルレスです。
gorillaglassですが、5から3に等級が下がっています。(耐衝撃性能は下がっている)
カメラ
3眼から2眼の代わりに解像度アップ
5000万画素&200万画素のデュアルレンズですが、200万画素のほうは深度測定用なので実質単眼レンズといえます。メインレンズのセンサーはISOCELL JN1辺りが妥当でしょうか。下のレンズとの配置間隔を見てもあまり大きなセンサーを搭載しているとは思えません。
9Tではこれに加えマクロレンズが搭載されて、メインは4800万画素でした。200万画素アップしていますが、微々たる差といえます。
逆にインカメラは1300万画素→800万画素と退化しています。
超広角レンズがあると撮影の楽しさが出たと思うのですが、最近はなぜか深度測定レンズ搭載機種が増えているように感じます。
注・4K動画撮影はできません&手振れ補正無し
ここも退化ポイントですが、9Tで可能だった4K動画撮影が出来なくなりました。また、手振れ補正もなくなっています。これはソフトバンクのスペックリストに掲載されている情報をもとにしていますが、この手振れ補正が光学式なのか電子式なのかは不明です。
バッテリー
容量に変化なしも充電速度向上
バッテリー容量は引き続き最大クラスの5,000mAhで、充電速度が15Wから18Wに向上しています。
最近は27W以上の超急速充電を搭載した機種もちらほら見られますが、18Wあれば大抵の場合は十分です。
充実の日本国内向け機能
ここが日本国内専用モデルの最大の特徴でしょうか。
以前は防滴でしたが、今モデルからIP68の防水防塵機能に対応しています。(耐衝撃は非対応)
(IPX8・IP6X)
また、おサイフケータイ/NFCにも対応しています。位置は中央ではなく少し右にずれています。
価格・まとめ
発売時点の価格は34,800円(税込)ということで、Xiaomiの公式サイトではポイント還元も行われています。キャリア版の価格は発表時では不明です。
前モデルの9Tは21,800円(税込)でしたので1.5倍以上の値上げになります。これは円安や半導体不足などの影響も非常に大きいと考えられますが、これまでの価格破壊的なXiaomiモデルを見てきた上での印象としては「思ったより安くないかな」といったところです。『Redmi Note 9T』が安すぎたのでしょうか。
また、進化点と同じくらい退化しているポイントもあります。あまり目に使にような機能を削減してコストを抑えるのはXiaomiらしいですが、価格も上がっているのであまりコスパが良いとは言えないかもしれません。この価格帯になると『Oppo A55s』や『A55 5G』なども十分選択肢に入ってきますし。
ただし、今後の値引きキャンペーンなどによってはハイコスパスマートフォンに大化けする可能性も期待できます。レビュー記事なども楽しみです。