FMV Keyboard X、富士通のノートPC担当チームが本気で作ったキーボードが来た。

富士通がキーボード単体をクラウドファンディングで出した、というだけでもかなり珍しいです。
しかも「磁気スイッチ」「ガスケットマウント」「ラピッドトリガー」まで詰め込んだロープロキーボードで、ゲーミングとは言い切らない絶妙なポジションを狙ってきています。
4月8日11時からGREEN FUNDINGでCF開始という流れです。

ざっくりいうと
- FMV Keyboard Xは、FMVノートのキーボード設計チームが作った単体の外付けキーボード。
- 物理接点ゼロの磁気スイッチ採用で、0.1mm単位のアクチュエーション調整とラピッドトリガーに対応。
- ガスケットマウント構造で底付き音を抑えており、「ゲーマー向けでも事務向けでもない、でも両方使える」ラインを狙っています。
FMV Keyboard Xって何が特徴なのか
磁気スイッチとは、普通のメカニカルと何が違うのか
「磁気スイッチ」とは、物理的な接点を使わずにホール素子という磁気センサーでキーの位置を検出する方式です。
接点がないので経年劣化がしにくく、接触不良でチャタリングが起きるリスクが構造上ありません。
最大のメリットは、キーがどの深さにあるかを常にリアルタイムで読めること。これが「ラピッドトリガー」や細かいアクチュエーションポイントの微調整を可能にする仕組みです。
ラピッドトリガーって何?「ゲーミング機能では?」という話
ラピッドトリガーはもともとゲーミングキーボード文脈の機能ですが、FMV Keyboard Xでは「ゲーミングに向けた製品ではない」と明記されながらも搭載しています。
要するに、キーを押し込んだ深さに関係なく、指が戻り始めた瞬間に次の入力を受け付けられる機能で、高速タイピングの取りこぼし軽減に効きます。
ライターや開発者など、長文を高速入力したい人にとっては「入力がついてくる感」に直結します。
ガスケットマウントで打鍵音はどれくらい変わるのか
ガスケットマウントは、PCBや基板を硬いフレームに直接固定するのではなく、弾力性のある素材(ガスケット)で吊るすように支持する構造です。
これによって、キーを打ったときの底付き音や衝撃がガスケットに吸収され、音と振動が格段に減ります。
FMV Keyboard Xはこの構造に加えて磁気スイッチのリニア特性を組み合わせているので、「クリック感や反発を抑えた滑らかな打鍵感」を実現しているとされています。
実際の使い勝手はどうなのか
ロープロファイルという選択の賛否
ロープロファイルとは、キーの高さが低めの設計で、ノートPCのキーボードに近い感覚で打てるタイプです。
利点は手首の負担が少なく、手を置いた状態から自然にタイピングに移れること。反面、スタンダードな深さに慣れているメカニカル好きにはストロークが物足りなく感じる場面があります。
キーストロークは3mmで、ノートPCより若干深めに設定されています。
アクチュエーション設定の3プリセットが面白い
初期搭載のプリセットは「ハード入力」「ライト入力」そして「FMVノートPCに近いおすすめ入力」の3種類です。
「PCの打鍵感をそのまま外付けへ」という発想は、ノートPCメインで外付けキーボードへの移行に違和感を覚えた経験がある人には刺さります。
この視点はゲーミングブランドにはなかなか出せないポイントです。
Nキーロールオーバー対応も地味に助かる
複数キーを同時に押したとき、全部正確に認識する「Nキーロールオーバー」にも対応しています。
キーボードショートカットを多用する開発者やデザイナーにとっては、かなり実用的な仕様です。
同価格帯のライバルと比べると何が違うのか
現時点では価格未発表ですが、同カテゴリのキーボードと並べて整理するとこうなります。
メリット
- 磁気スイッチ×ガスケットという組み合わせが、ロープロでは今ほとんど見当たらないです。
- ゲーミングブランドのロゴが一切ない見た目で、デスクの雰囲気を壊しません。
- FMVのノートPCとほぼ同じ配列思想で設計されているので、ノートPCとの行き来で混乱しにくいです。
デメリット
- クラウドファンディング案件なので、価格・発送時期・品質の安定性が現段階では不確定です。
- ロープロ×リニアなので、メカニカルの打ち応えを求める人には物足りない可能性があります。
- 日本のPC向けにしては珍しい配列(右端一列の特殊キーがない)なので、慣れが必要な人もいます。
向いている人 / 向いていない人
向いている人
向いていない人
まとめ
FMV Keyboard X、スペックの組み合わせだけ見ると「ゲーミングでも事務向けでもない、でもどっちにも使える」という独特なポジションを取りに来ています。
価格次第ではロープロ磁気スイッチ市場でかなり面白い選択肢になり得るし、FMVノートPCとのシームレスな連携を訴求できるのは他のブランドにはない強みです。
4月8日のクラファン開始直後の早割価格とバッカーの反応を見てから判断するのが、失敗しにくいですね。