ベゼルレスの申し子、DellのXPSシリーズ。2012年から始まった13インチのXPSシリーズは、『Inspiron・Vostro』などに対するプレミアムクラスの上位モデルとして展開されています。

今回はこの『XPS 13』のデザイン、スペック情報の変化をまとめました。

XPS 13 L321x L322x 9333【2012～2014】

日本国内で始めて正式展開されたモデルです。これまでプレミアムクラスという位置付けであった同ブランドを、当時流行した『Ultrabook』というコンセプトのブランドとして、Windows7,8(8.1)を搭載して投入されました。2012年から2014年のモデルまでほとんど同じデザインを採用しているため、同じ項目にて紹介します。

当時は13インチモデルとしては最小クラスのフットプリントで、「11インチクラスのボディに13インチディスプレイ」という謳い文句でした。

こちらが本体のデザインで、2022年のエントリークラスノートPCとして販売されていても違和感がないスタイリッシュなデザインです。当時としては非常に先進的であり、ディスプレイ面にはゴリラガラスを採用して非常に薄くできているのも特徴です。

スペック面でも申し分なく、8GBメモリや512GBストレージのオプションがありました。

本体パームレストにはカーボンファイバー素材を使用しています。これは現在のモデルにも続いている伝統的な部分ですね。

Haswellを搭載した「9333」よりタッチ対応モデルが追加されています。これまでガラス一枚板のデザインながらタッチに非対応なのが不思議なくらいではありました。

XPS 13 【2015~2017】

こちらはデザイン的には第2世代ともいえるモデルです。極限まで削ったベゼルがこのモデルの最大の特徴で、今見ても非常にスタイリッシュです。下部を除き三辺狭額縁のデザインはスマートフォンのAQUOSの昔の姿を思い出します。

上＆横ベゼル幅はなんと5.2mmでインカメラは下部に移動されています。パームレストにはカーボンファイバーを引き続き採用しており、一目でXPSだとわかるデザインです。

9360(SkyLake)モデルからはthunderbolt3にも対応したUSB3.1ポート(Type-C)が追加されています。この点も非常に先進的です。

XPS 13 【2018~】

3回目のボディデザイン変更が行われた現行に至るモデルです。大きな変更点としては更にベゼルが細くなったという点で、5.2mmから4mmまで狭められています。

USB-Aポートが廃止され、全ポートがUSB PDに対応したのも特徴です。

2世代目の「7390」からWebカメラが上部に移動し、リモート会議などでも使用しやすくなっています。

現在は事実上上位モデルの「XPS 13 9300」「XPS 13 Plus」の廉価版的な立ち位置として発売が継続されています。

全ストレージが高速な「NVMe」対応になっています。CPUの選択肢も比較的多くあり、全体的なバリエーションが多いのも上位モデルと比べてのメリットです。(再販してくれないかな…)

XPS 13 【2020～】

ディスプレイが「16:10」になり、横にも縦にも完全にベゼルレスになったというのが最大の変更点です。個人的にはノートPCの完成形ともいえる形です。なお、「16:9」のモデルも併売されているのがこれまでと違うポイントです。ほしい、Inspiron13で妥協しなければよかった。

2022年には第12世代Core-U搭載モデルが発表されています。microSDポートが廃止になったほか、XPSの特徴であったパームレストの「カーボンファイバー」「グラスファイバー」の採用をやめてしまいました。

「9310」までは15WのCPUを使用していましたが、「9315」では9WのCPUに変更されています。