AMDといえば『Ryzen』シリーズが有名ですが、安価帯のCPUとして『Athlon』シリーズも存在します。Intelで例えると『Pentium』や『Celeron』などと同クラスの製品で、2～4コアでクロック数も低めというものがほとんどです。

AMDは一定数の人気を集めているデスクトップやラップトップパソコン向けのRyzenシリーズと比べて、低価格帯のモデルは知名度も人気も低い印象です。特にTDP10W以下の超省電力向けモデルは、Intelの『Celeron N』シリーズなどが人気ですが、AMDも『e』(末尾にeが付くもの)シリーズを細々と展開しています。こちらはAthlonシリーズよりも更に低価格なブランドで、TDPも10W以下になります。

今回はそんなノートパソコン、タブレット端末向けの『Athlon』と『e』シリーズのスペック情報、ベンチマークスコアをまとめていきます。

『Athlon』シリーズ

余談…最近のAthlonはZenコアを使用

CoreとPentiumの関係性のように、近年の多くのAthlon(3000以降)ではZenシリーズと同じ設計のアーキテクチャを使用しています。

スペックシート

Passmarkスコアが掲載されている機種が多くありませんでしたが、ノートパソコン向けPentiumやCeleronなどに対しては比較的優位な結果を残しています。このスコア4,000程度に達していれば実使用で大きな問題が生じない実用に耐えうるスペックだと個人的には感じています。

『e』シリーズ

この「e」がブランド名であるのかは不明ですが、型番にeが付くモデルになります。特徴としてはTDPが10W以下で、『Celeron N』や『Core Y』シリーズなどの競合となります。

ごく一部に『Athlon』の6Wのe付モデルもありますのでまとめて紹介します。これらのモデル、系統分けが非常に難しいです。

こちらは「N」シリーズとほぼ同等な結果です。「3050e」あたりはそれなりのスコアを記録しており、最低限は使用できそうなものだと思います。しかしながら、2016年発表の「E2-9000」のスコアは非常に低いもので、おすすめはできません。

搭載PCまとめ

富士通 FMV LIFEBOOK AH42/E1【Athlon Gold 3150U】

富士通の15.6インチスタンダードノートPCです。メモリは4GBですが、ストレージに256GBの高速なPCIe SSDを搭載しているのが特徴です。Microsoft Office Home＆Business が付属しています。

NEC LAVIE N15(A)【Athlon 3050U】

先ほどの富士通と近いようなスタンダードノートPCです。CPUは「Athlon 3050U」とグレードダウンしますが、Windows11がプリインストールされています。Web限定モデルということでストレージやメモリ構成を選択することができるのも特徴です。

当然、構成次第で値段も変わり、最小構成の[4GB・256GB・Officeなし]であれば54,800円と、国内()メーカーの中でも比較的安く変えることが特徴です。[8GB・256GB・Officeあり]は約100,000円です。