MediaTek最新ハイエンドSoC『Dimensity 9000』はSnapdragon8Gen1を上回る性能。ただし電力効率は悪め。
2022年3月16日
MediaTekは、ハイエンド向けSoCの新型モデルである『Dimensity 9000』を発表しました。当然5G対応で、4nmの『Cortex-X2』を世界で初めて搭載したSoCです。
仕様
Dimensity 9000 | Snapdragon 8 Gen1 | |
---|---|---|
CPU | 8コア構成 TSMC 4nm 【Cortex-X2】3.05GHz × 1 【Cortex-A710】2.85GHz × 3 【Cortex-A510】1.8GHz× 4 | 8コア構成 Samsung 4nm 【Cortex-X2】3.0GHz × 1 【Cortex-A710】2.5GHz × 3 【Cortex-A510】1.8GHz× 4 |
APU | APU 5.0 | Hexagon |
ISP | IMAGIQ 790 | Qualcomm Spectra |
キャッシュ | 8MB L3 6MB system | |
対応メモリ | LPDDR5X | LPDDR5 3200MHz |
GPU | Mali-G710 | Adreno |
リフレッシュレート | 【FHD】最大180Hz対応 【WQHD】最大144Hz対応 | 【WQHD】最大144Hz対応 |
通信 | 3CCキャリアアグリゲーション対応 Bluetooth 5.3 対応(世界初) Wi-Fi 6E 2×2 対応 | Bluetooth 5.2 対応 Wi-Fi 6E |
最新ハイエンドモデルだけあって世界初対応の機能なども盛りだくさんです。同世代のQualcommハイエンドSoCである『Snapdragon 8 Gen1』と比較すると、CPU構成はほとんど同じですがクロック数が少しばかり高くなっています。
実際のパフォーマンスの差は
こちらグラフは上から『Snapdragon 8 Gen1』、『Dimensity 9000 (プロトタイプ)』、『Dimensity 9000 (量産)』のシングルコアの1Wあたりの性能になります。
『Dimensity 9000』のプロトタイプの性能に対して、製品版の性能はかなり低くなっています。しかしながら、それを考慮しても『8 Gen1 (灰色)』より『Dimensity 9000』のほうが全体的に性能が高いということがうかがえます。
SoC | 消費電力 |
---|---|
Snapdragon 8 Gen1 | 2.06W |
Dimensity 9000 プロトタイプ | 1.72W |
Dimensity 9000 量産機 | 2.24W |
こちらは消費電力です。プロトタイプはGen1よりも低消費電力なのですが、製品版では逆転しています。
このようなことから、性能は多少高いが消費電力も多いということになります。