「XPERIA AceⅡ」スペックまとめ。色々初めてづくしだが、値段も性能も低めなスマホ。
2021年5月に行われたdocomoの新製品・新サービス発表会のうち、4Gスマートフォンの一つとしてSONYの「XPERIA AceⅡ(SO-41B)」が発表されました。2019年に発表された「XPERIA Ace」の直接的な後継モデルで、サイズ的にはXZシリーズの「Compact」モデルに近いものです。
正式価格は22,000円で、まさかの前モデルから約半額になっています。
今回はスペック、特徴をまとめていきます。この2年でどの程度の性能強化が図られているのでしょうか。
スペックシート
スペック | |
---|---|
機種 | XPERIA AceⅡ (SO-41B) |
出荷時のOS | Android 11 |
SoC | Helio P35 |
RAM | 4GB |
ROM | 64GB microSD 最大1TB対応 |
ディスプレイ | 5.8インチ HD+ () |
アウトカメラ | 広角:13MP F2.0 深度:2MP F2.4 4K動画非対応 |
インカメラ | 8MP F2.0 |
ネットワーク | WiFi:802.11 a/b/g/n/ac (WiFi5) Bluetooth5.0 |
SIM | microSIM ×1 |
I/O | USB Type-C USB2.0 イヤホンジャック |
セキュリティ | 指紋認証 |
防水防塵 おサイフケータイ | IPX5/8 IP6X 対応 |
バッテリー | 4,500mAh USB PD対応 |
サイズ 重量 | 約140×約69×約8.9mm 重量:159 g |
スペックアップどころか、多くの点においてスペックダウンしています。値段を考えれば仕方ないとも思いますが、「Ace」の後継機種にしたのかは、XPERIA 10Ⅲが存在することからだと思います。
特徴
事実上単眼レンズ
レンズは2つ搭載されていますが、片側は深度測定用で撮影には直接使用できません。実質1300万画素のシングルレンズ+深度測定ということになりそうです。P20などの初期デュアルレンズスマホがこのような構成だったと思います。
また、地味に面白いのが、最近では出っ張りがちなレンズ部がこの機種では逆に凹んでいます。
国内XPERIA初のノッチディスプレイだが…
今まで日本国内モデルでは一度たりともノッチを搭載してこなかったSONYですが、このモデルでは初めて搭載しています。お世辞にもベゼルレスとは言えなかった前世代機に比べて、5インチ→5.5インチとかなりの大型化を果たしました。また、高耐久ガラスである「Corning® Gorilla® Glass 6」を採用しています。
しかし、解像度はFHD+からHD+にダウンしてしまいました。今時HDなんて如何なものでしょう。コストダウンのためとは言え、さすがに落としちゃいけないと思います。
まさかのMediaTek SoC搭載
これも国内XPERIAでは初めてで、「Helio P35」を搭載しています。2018年に発表されたミッドロー向けSoCで、2.3GHz×4+1.8GHz×4の8コア構成です。国内スマートフォンだと「Android One S6(京セラ)」で採用例があります。
Antutuベンチマークスコアは10万点程度で、前世代の「Snapdragon 630」より性能は低い傾向です。近い性能だと「P20 Lite」に搭載された「Kirin 659」などがあるでしょうか。いずれにしろ2018年後半のミドルレンジスマートフォンな性能水準ということで、2021年現在ではローエンドに限りなく近いでしょう。
まとめ
値段だけが取り柄な機種
2年の時を経てついに発表されたこの機種、順当な性能向上が見られるのかと思いきや、何箇所においてスペックダウンしてしまいました。コンパクトモデルの需要は少なくはないと思うのですが、なぜSONYはこのような構成にしたのでしょうか。いくら廉価モデルとはいえ直系の後継モデルで性能を落とすのは謎です。せめて海外で使用している「L」シリーズなどにすればとも思います。ただ、2020年から発売されている「10」シリーズが「Ace」の実質的な後継モデルになっているとも言えます。
可能性としては、普及用として大幅値引き前提で販売するのではないかと思えます。ドコモショップでXPERIAが一括1万円以下という言葉だけなら魅力的に感じるかもしれません。
「安いスマホが欲しくて性能を妥協してでもXPERIAが良い」という方にはおすすめかもしれません。