Wishで購入したHuaweiのSDカードが怪しすぎる件。性能レビュー。
先日紹介した通販サイト「Wish」
とにかく怪しいものばかり販売されているどこよりも怪しすぎる中華系通販サイトですが、ついに購入した商品が到着したのでレビューしてみます。
・購入した物
こちらの商品、商品名は「2019 High Speed Huawei Micro SDXC SDHC MEMROY CARD Class 10 SDXC Memory SD Card Memory Card For camera」です。
以前もお伝えした通り、記載されているスペックでは
- 32GB~256GB
- UHS-Ⅱ対応
- V90
- 最大300MB/s
- 防水
- 耐衝撃性
となります。この記載の中で気になっていたのが、「UHS-Ⅱ対応なのにスピードクラスU3の記載がないのはなぜか」ということです。本来はビデオクラス90(V90)であればU3の規格を余裕でクリアしているはずですので記載ミスでしょうか。
(真面目に言っているわけではありません。粗さがしです。)
・到着
12月7日に購入してから18日後の12月25日、ついに到着しました。Wish内の配送状況の確認サイトでは中国国内にまだ存在することになっていますがポストに投函されていました。Wishの追跡ページは当てにならないですね。
開封してみるとパッケージや保証書などは全く無く、よくあるSDカードケースの中に本体が入っているだけです。最近よくあるエコパッケージなんでしょうね。環境保護への意識の高さを感じることができます。
裏面を見て気づいた(知ってた)のですが、UHS-Ⅱの規格で必須となっている下部のピンがありません。これでは300MB/sの高速転送は規格的にも不可能であるので、この時点でUHS-Ⅱ対応、 300MB/sというのは明らかに嘘であることがわかります。そして、ビデオスピードクラスである「V90」もUHS-Ⅱでないと対応不可能であることから、こちらも嘘ということになります。
ちなみにですが、裏面に記載されていた「YSSD1912JC128GB」という型番らしきもので検索をかけても何も情報がありませんでした。
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・状態確認
・容量、フォーマット
とりあえずパソコンに差し込んでみます。
容量はしっかり128GB(だいたい)となっています。ここでかなり気になるのが、フォーマット形式が「FAT32」であることです。本来64GB以上のフラッシュメモリーは「exFAT」という形式でフォーマットされています。「FAT32」では最大4GBまでのサイズのファイルしか管理ができません。怪しいですね。
とりあえず「exFAT」でフォーマットしました。
・書き込み試験
「H2tstw」で書き込みのテストを行います。このソフトではカード内の全スペースに書き込みと読み出しを行うことで容量偽装などのエラーを見破ることができます。
あまりにも時間がかかるので途中の画像ですが、実際は6.6GBしか読み書きができていないということになります。そして尋常ではない読み込み速度の遅さです。計測を開始してから約8時間経過して70%進んだか進まないかといったところです。
ちなみに普通の128GBのSDカードは遅くても2時間ほどで計測が終わります。
・「CrystalDiskMark」で速度計測
計測に使用したSDカードリーダーはSonyの「MRW-S1」です。ヤマダ電機でAmazonより安く買えました。意外にすべてがすべてAmazonより安いというわけででもない感じです。
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今回はUHS-Ⅱ対応のSDカード、UHS-ⅠのSDカード(どちらも東芝)と比較してみます。
・Huaweiの怪しいSDカード 128GB(嘘)
- 128GB (嘘)
- UHS-Ⅱ(嘘)
- UHSスピードクラス3(嘘)
- スピードクラス10(?)
- 速度: 300MB/s(嘘)
・TOSHIBA EXCERIA PRO 32GB
- UHS-Ⅱ
- UHSスピードクラス3
- スピードクラス10
- 読み出し: 270MB/s
書き込み: 150MB/s
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・TOSHIBA EXCERIA Type 1 32GB
- UHS-Ⅰ
- UHSスピードクラス1
- スピードクラス10
- 読み出し: 95MB/s
書き込み: 90MB/s
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書き込み速度はまあまあなのですが、読み込み速度については使い物にならないくらい遅いです。スピードクラス10、UHSスピードクラス1も満たしていないということになります。スピードクラス6が妥当でしょうか。
知っていたことですが、Sonyのミラーレス一眼に(α6300)に挿入して動画の解像度設定を変更したところ、このような表示が出ました。U3にも非対応であるということです。現在わかっている「Huawei(?)の怪しいSD」の実際の規格としては、以下のようになります。
そもそもHuaweiってSDカードを製造しているのでしょうか。このSDカードのメーカーが本当にHuaweiであるかも大いに疑問です。
ファーウェイ、SDカードやWi-Fiの標準化団体から追放か 今後のスマホ開発に暗雲
https://japanese.engadget.com/2019/05/24/sd-wi-fi/
最近はこんなニュースもありました。
・まとめ
嘘で塗りつくされたゴミSDカードでした。
SDカードであるということしか正しい記載がありません。
怪しいSDカードは絶対買わないようにしましょう。
サンディスク、東芝、Samsungなど有名メーカーのSDカードを買っておけば失敗しないはずですが、稀に偽造品があるので(特にサンディスク)、異常に安いSDカードなどを見つけても絶対に衝動買いはしないようにしましょう。一度調べてから買わないと損する可能性が高いです。
ネタとして買うのなら自己責任で楽しんでください。明らかにおかしい部分を探すもの面白いですよね。